CADで図面を描いてファイル保存をする=電子データ化

従来のドラフター等での手描きの場合は、当然、紙であり、専用用紙だったり、トレペだったり、青焼きしたり、A3縮小コピーしてOAファイルに閉じたり、図面用紙を固定する枠(名前知らないw)に挟んで収納したり。ちゃんと管理していれば、ぱっと取り出してぱっと見れる、という反面、場所を取るし、管理出来てないと探し回ったり。

電子データ化していれば、場所は比較的取らないし、ツールで検索も出来るけど図面ファイル管理は出来る。紙にする場合はプリンター・プロッターが要るけど、取引先等に図面を渡す場合は電子メール等が使えたりする。尤も、同時に PDFでも渡す、ってのはお約束。但し、電子データはいつ壊れるか分からない面があるのでバックアップは必須。

そゆ訳で、手描きの代わりにCADが利用され出した

という訳で、当初は、CADで作図出来る基本データは
線、点、円、円弧、文字、(塗り潰し)
位で、寸法線は線・点・円弧・文字の組み合わせだったり、ハッチングも複数線の組み合わせだったりした

けれども、寸法線の寸法値は、その元の図を拡大縮小変形した場合に、自動的に変わってくれる方が便利だよね、というより、図を編集したのに寸法値を書き換え忘れてトラブルになる、って話が多くなったりして、寸法線は、グループ化される/属性が付く、という特殊処理が施され、その後に、寸法線データというものが出てきた

曲線やハッチング線も同様に、グループ化/属性付き、その後に、曲線データ、ハッチングデータ、というものが出てきた

シンボル図や部品図を扱い易くするために、複合図形データ(ブロック図形データ)というものも出てきた

JW_CAD (DOS版) での基本データは
・線 ・実点 ・円円弧楕円楕円弧 ・文字 ・仮点(最大100)
でしたが
Jw_cad (Win版) での基本データは現在
・線 ・点(仮点,点マーカ含む) ・円円弧楕円楕円弧 ・文字(画像含む)
・ソリッド図形(三角形,四角形,線形,円形,弓,扇形,円外,円環)
・寸法図形(長さ寸法、SXF長さ寸法) ・ブロック図形
となっています
Jw_cad での曲線は、曲線属性がついた短い線分の集まりであり、ハッチングは、ハッチング属性のついた線分の集まりであり、長さ寸法以外の寸法線は、寸法属性の付いた線分等の集まり(グループ属性付も可)です。

しかし世の中に、CADソフトというものは沢山ありますが、扱えるデータはそれぞれ異なったりします。よく利用される「DXF」ファイル=AutoCADデータ「DWG」をテキストファイル化したようなデータ形式の場合ですが、これも AutoCADのバージョンによってどんどん変化しています。

GX3-DXF の場合
・線 ・点 ・円 ・円弧 ・太線 ・塗り潰し(三角形,四角形) ・文字 ・シェイプ ・ポリライン ・複合図形 ・属性定義&属性文字
ですが
GX5-DXF では、Z座標が追加され、
・3次元面(三角面,四角面) ・ビューポート ・寸法図形(線分,角度,3点角度,直径,半径,基準線)
が追加されています。
R12-DXF は GX5 と同じとされていますが、確か R12 の時に Win版も出てきたと思います。

R13-DXF では
・3DSOLID ・BODY ・楕円楕円弧 ・引出線 ・マルチライン ・マルチテキスト ・OLE ・放射線 ・リージョン ・スプライン ・幾何公差 ・構築線
が追加されています。

R14-DXF では
・プロキシ図形(アドインアプリ専用データ) ・ハッチング ・画像 ・ライトウェイトポリライン
が追加され、

2000-DXF では、新規データ追加は無いようですが、データの項目値が追加変更されていたりするようです。
その後、2004-DXF、2007-DXF、・・・と変化しているようです。


Jw_cad データと DXFデータ(AutoCADデータ)を比較すると、一致しないものが結構あります。一致するものはそのままデータ変換が可能ですが、一致しない場合、変換しない/別データで代替変換する、というのがお約束ですが、それによりデータの欠落/不一致ということが起きます。
データの種類だけではなく、レイヤ(画層)・色・線種・線幅等についても一致不一致ありますので完璧な変換というのは難しくなっています。